当院の主張
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保団連中央集会に参加して
2003.02.27
2/27に、保団連主催の中央行動集会があり、代表で行ってまいりましたので、御報告致します。
まずは、今回の3割負担反対署名請願に快諾を頂いた民主党の松野頼久氏を第二衆議院会館にお訪ねし、皆さんから頂いた署名154××を渡してまいりました。とにかく4師会が反対表明してからのマスコミのエール記事どころか、心ない中傷に激怒していることと、私達の主張を伝え、大いに賛同して頂きました。
その後、快晴とはいえ、肌寒い風の吹く中、国会前に医師は白衣を着て、その他数団体の方々が座り込みに参加され、それぞれの代表が挨拶もされ、国会議員の方々も、かけつけ応援のご挨拶をされました。
一時間後、会場を第二衆議院議員会館内の会議室に移し、熱気あふれる超満員の中を、次々と医科系議員も含む両院議員の方々が支援のショートスピーチをされました。凍結法案も、審議→成立の可能性も高いと感じましたし、政治を身近に感じた気が致しました。国会議員85名(議員○名、秘書○名)の熱意も感じました。特に野党だけではなく、数名の自民党議員の顔も見られたことが、切り崩しの兆しと感じたことでしょうか。
以下の決議を役員・会員72名、職員・その他14名、事務局123名で決議致しました。
印象に残ったのは、ある民主党議員が言った言葉です。
「もし、今回これで凍結出来たとしても、皆さん、やっぱり現与党が協力してくれたから出来た。等と思わないでください。政治は数です。必ず、彼らはまた、同じ間違いを犯します。我々に、数の力をつけて下さい。」と言う、当たり前の事ながら、その悔しさのにじむ真摯な弁舌でした。
日本の今を変えたいという真摯な思いを感じて帰熊致しました。
(保団連緊急国会内集会決議)
健保3割凍結法案の速やかな審議と成立を要求する
我々は第一線医療を担う医師、歯科医師として、これ以上の患者負担増は行うべきではないと強く主張してきた。日本の患者負担は、先進国の中でも突出して高く、小泉首相の推奨する「グローバルスタンダード」からすでに逸脱している。それにもかかわらず、政府・与党は昨年7月、3千万筆を超える反対署名と6割の反対世論を無視して、健保法等の改悪を強行した。
我々は、医療機関の損得で患者負担増に反対しているのではない。
第1に、それは受診抑制による疾病の重症化を招くからである。小泉首相は、国会で「必要な医療がおろそかになるのではないか」との質問に対し、「治すのは薬だけではない、日ごろの生活、休養も大切」と答弁しているが、患者負担増の影響をまったく理解していないといわざるを得ない。我々がもっとも懸念しているのは、高血圧や糖尿病、歯周病などの慢性疾患の受診抑制や治療中断である。これらの疾患が重症化すれば、結果的には医療費の増加を招くことになる。
第2には、景気への悪影響である。昨年7月の改悪強行時に比べても明らかに景気は悪化している。竹中経済財政・金融担当相は、景気は「踊り場的な状況」と分析しているが、そうした時に患者負担増を強行すれば、まさに「踊り場」から転落の危険性を高めるだけである。
健保3割負担の凍結に必要な国庫負担は、400億円である。02年度の補正予算で積み増しした公共事業費の1兆5千億円に比べればわずかな金額である。03年度予算には予備費が3千億円あり、予算総枠の中で調整は十分可能である。
政府と政治の最大の使命は、国民のいのちと暮らしを守ることである。将来に禍根を残さないためにも、健保3割負担凍結法案の速やかな審議入りと成立を強く要求する。
2003年2月27日
全国保険医団体連合会
健保3割負担の実施凍結 緊急国会内集会