第19回病院・診療所問題交流集会に参加して
2001.11.05
さる9月29日・30日の2日間にわたって、東京 三省堂文化会館にて上記学術集会がありました。私は、上塚高弘副会長の御推挙により、この全国学会での発表の機会を頂きましたので、そのご報告を致したいと思います。
9/29(土)は、18:45~21:00まで
記念講演1「医療監視・個別指導の実際と医療機関の対応」と題して
前東京都医務指導課長・現八王子保健所所長 桜山豊夫先生の講演でした。
医療監視や個別指導の実際や留意点が必ずしも知られておらず、十分な対応が出来ていないのが現状ですが、こうした中で、東京都で実際に指導にあたっておられた立場から監視・指導の実際と、医療機関の対応についての貴重な講演でした。先生が書かれた、月刊誌「病院」へ連載中の、同名記事を、現在、私が、不定期で、熊本の医療メーリングリストDr-Forumにて、配信しておりますので、ご覧下さい。尚、Dr-F入会をご希望の方は、私までご連絡下さい。
9/30(日)は、10:00から、予定の2時間をオーバーして、有床診と病院の二つの分科会に別れ活発な発表・意見が交わされました。
有床診分科会は、「元気でユニークな有床診活動交流」をテーマとし、
1.「かかりつけ医と消化器専門外科医の両立を目指す有床診療所の取り組み」
森永上野胃・腸・肛門科院長 森永博史(熊本)
2.「都市部における療養病床の需要と役割」
北町診療所事務長 森藤益(東京)
3.「有床診療所における新しい呼吸器リハビリの取り組み・・・ADLとQOLの改善をめざして」
長崎呼吸器リハビリクリニック院長 力富直人(長崎)
の3発表を、病院分科会では、「中小病院をめぐる諸課題と対策」をテーマとし、
1.「介護療養型病床の質の向上」
千秋病院事務長 大村アイ子(愛知)
2.「医療事故対策」
立川相互病院 ○○○○(東京)
3.「患者への情報提供の推進と一般病棟維持のための努力」
高岡病院院長 高岡茂(鹿児島)
の発表が行われました。私は診療所分科会に出席し、発表・討論を行ったわけですが、奇しくも、東京の北町診療所の医師:藤川先生も熊大卒という事で、3名ともが九州からの発表と言う事でありました。私は会員の皆様にインパクトを与える発表が出来たかどうか不安でありましたが、皆さん、ユニークで活発な活動を行われており、非常に刺激的な学会でした。
9/30(日)13:00~15:30は、記念講演2として「小泉構造改革で社会保障はどうなるか・・・社会保障財源のあるべき姿」と題して、税制経営研究所所長 谷山治雄 さんより、小泉構造改革のもとで、社会保障はどうされようとしているのか、社会保障財源はどうあるべきかについて、最近の話題が話されました。何れも、非常に有益な会で、事前に151ページにわたるレジメ集が送って参りまして、ゆっくり読んでいったのですが、当日会場でも、この数倍の資料を頂き、それがまた、どれも有益な情報で、知り得た情報はすべて会員への保団連の姿勢がよく感じられました。また、アットホームな中にも、活発な討論が交わされ、出来れば、せっかくの集会でしたが、厚生労働省やマスコミ関係者も含め多数の会員が参加する会へと発展させ、これを機会に色んな方面での改善が生まれればと思いながら、帰熊致しました。私の発表については、レセプトの枚数や建築費にまで質問が及び、どぎまぎ致しましたが、その他の事については、ほぼ当院HP(http://www.kumamotocity.com/morinaga/)に書いておりますので、ご覧下さい。
2001.11. 5 熊本県保険医新聞掲載